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column02 話題沸騰!ZEH ゼロエネルギー住宅  2017.03.06

・H28は最大125万円+50万円、補助金の額がハンパない!
・ZEHとは、エネルギー消費と生産の差し引きがゼロ以下になる家
・高断熱化、高効率設備、発電の3つで高コスト化しやすい
・規定以上でも補助金は100%ではない

何かと話題のZEHことゼロエネルギー住宅。
所轄の経済産業省資源エネルギー庁の資料によると、「エネルギー需給の安定のためには、民生部門の省エネ対策が必要不可欠」とのこと。
エネルギー輸入国の国是は省エネ。
その施策の一つが「国民も新築住宅をゼロエネルギーにして協力しましょう」との呼び掛けとなる「ZEH」です。
同じ文書に、「『世帯あたりのエネルギー消費』は近年横ばいから改善の傾向が見られる。」とあるので、だったら何で?と突っ込みたくもなりますが、省エネを進めることが人類共通の利益であることは、疑問の余地は無さそうです。

さて、どんな建物がZEHの認定基準を満たすかというと、
①エネルギーを必要としない=高断熱
②エネルギーを上手に使う=高効率
③エネルギーを創る=発電
の3つを満たす家となります。

外壁や窓の高断熱、空調換気・給湯・照明の高効率は、最近の注文住宅では標準仕様と言えますが、そこに発電が加わることで、
「家で消費するエネルギーは家で創る」
理想が完成します。
住む人にとっての具体的なメリットとしては、高性能住宅で電気代が安い、売電収入があがる、もちろん省エネへの貢献、などが挙げられます。
デメリットは申請手続きや報告書の面倒臭さ、申請費や高機能機器をふんだんに採用するイニシャルコストの高額化、などが考えられます。

ではどうやって補助金を受給するかというと、まずは所定の機能を満たす建物を計画し、図面や書類を揃えて申請、評価を待ちます。
ここで重要なことが、申請したら必ず受給できるとは限らない、という点。
事業者の環境創生イニシアティブのサイトには
『ZEHの定義を満たした住宅であったとしても、上記の評価が相当程度高くなければ採択されないことが見込まれます』
などとつれないことが書かれています。
要求水準を満たす建物計画でも、必ず受給できる保証はない、とのこと。
最近の合格ラインは「Ua値=0.48以下、エネルギー削減率120%以上」、かなり高レベルな仕様と言われています。
太陽光発電面積を一定以上のサイズとしたり、開口部を小さくしたり、住み方への影響があるかもしれません。

補助金の額は平成28年度は
『交付要件を満たす住宅 一戸あたり 定額 125万円(地域区分・建物規模によらず全国一律)』
『蓄電システムの補助額上限 : 補助対象経費※3 の1/3または50万円のいずれか低い金額 』
125万円+蓄熱装置でプラス50万円でした(年度により変動することがあります)。

ところで、補助金て言葉、魅力的ですね。
「補助金が125万円出ます。」と言われると
「125万円、いただきます!」
と誰もが考えますし、頭の中では規定の予算に125万円が積み上がる絵がキラリ。
でも「補助金」は、かかる費用のいくばくかを補助します、という趣旨。
あくまで役所の目標を達成するためのインセンティブであり、必ずしも施主の利益を第一の目標としているわけではないことは、自覚しておいて良いと思います。
ご自身の家づくりの目的とZEHの方向性が合致したら、受給金額の大きさからも上手に利用したいものです。

このコラムは、注文住宅を計画する方の参考になることを目的に、弊社の経験に基づいて書き下ろします。
トピックス、技術、経験の内容は、主観に基づくことをご了承ください。

エネルギーを極力必要としない
眺めのいい窓
エネルギーを上手に使う
眺めのいい窓
エネルギーをつくる
sunnyside
高効率機器を揃えて実現するZEH
ZEHの概要書 資源エネルギー庁より転載
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