京都の建築家が教える注文住宅のツボPoint in the order housing @Kyoto

column23 グリーン効果 2019.04.19

■植栽と家のイイ関係

家に季節のうつろいをもたらす庭。
落葉樹は鮮やかな新緑を抱き、グランドカバーは新芽を吹く春、植物の効果を実感する季節です。

家の植栽には様々な効果があります。
アプローチなど外観を装飾する前庭は、街の景観に貢献します。
街とつながり、植物が育つとランドマークとして近隣の人々にも親しまれます。
シンボルツリーを中心に、中低木、草花、グランドカバーを組み合わせて。
植物が育つと生垣の役割も果たし、家と街を適度な距離感でつないでくれます。

庭は、自然を家の中に引き入れ、愛でるためのもの。
家の中から見える中庭や坪庭は、日々の暮らしをより豊かなものにしてくれます。
一方で、健康な生活を送るために必要な要素も、庭からもたらされました。
京都の町屋では、細長い敷地に対して中央部に坪庭を作ることで、庭を取り囲む室内に光や風を届けます。
室内を照らし、換気を促進する坪庭は、健康に暮らすための知恵でもあります。

室内から見える位置に印象的な樹木を植えると、添景として、空間のポイントとなり、視線を広げる役割も果たします。
目はいつも対象を探すので、景色があることで、視界の方向性が定まります。
方向と秩序を持つ景色を視線はデザインとして捉え、美を感じやすいのです。
また、人が感じる”広さ”の感覚は、視線が突き当る場所までの距離に比例します。
8畳の部屋でも、目の前に壁があったり、床に物が散乱すると視線がそこで止まり、とても狭く感じます。
室内に視線を遮るものがなく、窓の外に添景としての樹木があったら。
視線はシンボルツリーを視線の到達点と感じ、そこまでの距離や面積を空間の一部と感じ、部屋そのものも広く感じられるのです。

植木鉢に植えた植物を置くだけで、空間の印象は変わります。
テラスに置いたポットの緑が、驚くほど鮮やかに感じられることがあります。
温暖な気候に恵まれた日本人の、自然との付き合いの歴史が、そんな感覚を紡ぐのかもしれません。
部屋の観葉植物、土間やテラスの植木鉢、庭の緑。
植物が身近にある効果を楽しめる季節です。

このコラムは、注文住宅を計画する方の参考になることを目的に、弊社の経験に基づいて書き下ろします。
トピックス、技術、経験の内容は、主観に基づくことをご了承ください。

はなあふ家
街のランドマーク はなあふ家
キッチンの家
緑陰の愉しみ 眺めのいい窓
竹林風洞
視線の先に 竹林風洞
hikariniwa
テラスにも hikariniwa
  1. 22家づくりの失敗?
  2. 21熟年世代の住宅ローン
  3. 20持ち家リスクの傾向と対策
  4. 19家づくりの目標設定
  5. 18軽減措置の効果
  6. 17消費増税の経過措置
  7. 16土地に掘り出し物はない
  8. 15家づくりの敷地を探そう
  9. 14家づくりの予算
  10. 13ML直伝!インテリアのコツ
  11. 12フローリングでキメる!
  12. 11夏の省エネ省コスト対策
  13. 10華麗なるペンダントの世界
  14. 09気になる排水つまり
  15. 08蓄熱式床冷暖房「ヒートコア」
  16. 07コーキングチェック
  17. 06空調を考える
  18. 05耐震性能の考え方
  19. 04断熱3つのポイント
  20. 03換気でアンチエイジング
  21. 02話題沸騰!ZEH
  22. 01決定版!寒くない家作り