京都の建築家が教える注文住宅のツボPoint in the order housing @Kyoto

column64 全館空調入門 換気は熱交換で 2021.02.05

住まいと健康の深くて長い関係

住み心地がよくて、ランニングコストが少なめで、環境にも貢献できる省エネ住宅。
家づくりのポイントは、
①断熱・気密性能に優れる高気密高断熱の建物
(屋根・外壁・基礎の断熱性 /窓や扉の気密性)
②高効率の住宅設備の採用(冷暖房・給湯・照明)
エネルギー創出(太陽光発電等)も含めると、生活で排出するエネルギーの消費量と創出量がイコールになる、ゼロエネルギー住宅に近づきます。

外気を遮断して室温を保つ高気密高断熱住宅には、24時間、空気の鮮度を保つ計画換気が欠かせません。
一方で、室内の空気を排出して温度差のある外気を取り込む性質上、換気により冷暖房効果が低減することがあります。
そこで弊社では、冷暖房効果を損なわない、熱交換器機能を備えた換気装置をお勧めしています。
室内温度20度、外気温0度の真冬を想定しましょう。
熱交換機能がなければ、20度の室温を排出して、0度の新鮮空気が流入します。
換気口付近のひんやりした空気を感じた経験はありませんか。
その原因がこれです。
でも熱交換率65%の交換器を通せば、20度を排出して13度が流入。
熱交換率90%なら20度を排出しても18度で空気を取り込むことができるので、室温を保ちながら換気で室内空気を新鮮に保てます。
熱交換式換気扇は、換気する空気の温度差を軽減するのです。

ところで、熱交換て何でしょうか。
交換だからエクスチェンジ、熱を出・入の二方面でやり取りする仕組みです。
前提として、「熱は高いところから低いところに移動する」大原則があります。
わかりやすい例に、パイプに温水や温めたオイルを通して周囲の空気を暖める暖房があります。
管の内側を熱い液体が通って周辺の空気を温めますが、これは液体の熱が空気に伝わって起こる現象です。
逆に液体は空気に熱を奪われ、冷えていきます。
液体のみならず個体でも気体でも熱の移動は発生するので、その現象を目的のために制御・利用する装置が熱交換器とのこと。
熱交換の原理は冷蔵庫やヒートポンプ式のエアコン・給湯器など、生活の中で身近に使われているようです。

高気密高断熱住宅では、24時間、室内の空気を新鮮に保つ換気装置が重要。
換気装置は高効率の熱交換型が望ましい。
この点はご理解いただけたでしょうか。

このコラムは、注文住宅を計画する方の参考になることを目的に、アーキシップス京都の経験に基づいて書き下ろします。
トピックス、技術、経験の内容は、主観に基づくことをご了承ください。

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