京都の建築家が教える家づくりのツボPoint in the order housing @Kyoto
column79 令和の時代の家づくり 住宅の質とは 2021.11.15
住宅の質の指標
様々な指標から、令和の時代の家づくりを見ています。住宅の取得には新築以外にもマンション・中古物件購入などの選択肢があり、実は時代によってトレンドも変わっています。
購入者の志向によっても求められる住宅に違いがあり、例えば価格コンシャスな世帯は中古住宅を、都心部の好立地を最優先する世帯は分譲マンションを、購入していました。
そして注文住宅を選択する人は、住宅の質の高さを求めることがわかりました。
では「住宅の質」とは、何を指すのでしょうか。
住宅の質の代表的な指標は「長期優良住宅」や「住宅性能表示」などの官製の認定制度です。
「家を建てる時に、長く住むことができて販売時にも値崩れしにくい、優良な住宅を建てましょう。」との考えのもとに制定され、主な内容は、
①劣化対策等級3
②耐震等級2以上
③維持管理対策等級3
④断熱性能等級4以上
耐震性能が高く、高機密高断熱熱で、劣化しにくく、メンテナンスしやすい家。
建築の質の高さを示す指標で担保能力のお墨付きにもなるため、適合住宅は銀行ローン・税金など様々な特典が受けられます。
住宅の建築としての質の高さは、このような客観的な指標で評価できます。
一方で、住まいとしての住宅には、建築的指標以外の質も求められます。
それは居住空間の心地よさ、感覚で受け取る住み心地の良さです。
自分仕様の住まいを作るなら
「家にいると気持ちいい」という感覚を作るのは、住む人を包み込む空気や光、快適感を引き出す生活のしやすさ。ポイントはズバリ、動線、空気、光です。
動線や間取りの快適さは言葉や文字では実感しにくい感覚ですが、ライススタイルを反映した家は家族間のストレスを驚くほど解消してくれます。
空気の質は、換気による新鮮な室内空気、最適な温度・湿度の維持で作ります。
寒暖の差が激しく降雨量の多い日本では、真夏の過ごしやすさと冬の暖かさ、湿度のコントロールが、家の満足度をキメると言っても過言ではありません。
光の質は計画的に導入される太陽光、必要な場所に必要な明るさをもたらすレイアウトとデザイン感度の高さ。
いずれも快適な住宅に欠かせないポイントですが、感覚指標だけに、評価に関しては個人差が大きく表れる部分です。
質の高い建築で、且つ、住む人の感覚をも満たす。
それが注文住宅で、家を自分仕様で建てたい人に最適な選択肢です。
ハードとソフトを住む人の感覚や要求に合わせて、オーダーで作り上げる注文住宅。
心地よさのポイントを、ひとつづつ見て行きましょう。